霊芝とは
霊芝の歴史
霊芝とは、サルノコシカケ科に属するキノコの一種で、
別名でマンネンタケとも呼ばれています。
他にはあまり聞かないですが、
門出茸、仙草、吉祥茸、霊芝草、赤芝などとも呼ばれています。
高齢の方は霊芝と聞くと、サルノコシカケと認識しているようです。
以前までは、サルノコシカケ科に分類されていたこともありましたが、
霊芝とサルノコシカケとの違いは、成長年数や生息の場所にあります。
サルノコシカケ科のキノコは2年以上の成長年数が必要なのにたいして、
霊芝は、比較的早く約1年くらいで成長してしまいます。
また、サルノコシカケは木に生息しますが、霊芝は土に生息します。
霊芝の歴史は古く、紀元前1〜2世紀に編纂された
中国の薬物書「神農本草経」に、最上級の薬物として記録されています。
また、日本でも「日本書紀」に「芝草」という名で記載されています。
霊芝は古来、梅やナラギなどの古木に、
約10万本中2〜3本程しか生えないといわれるほど貴重なものでした。
今では、三重県、岐阜県、長野の信州などで栽培されているため、
高品質な霊芝が、安定的に供給されるようになりました。
それでもなお、貴重なものとされているので高価な部類の漢方とされています。
霊芝は漢方薬の分類では、
高麗人参の紅参と同じ上薬に分類されています。
上薬とは、長期間服用しても副作用がなく、
さらに長期間服用することで体の治癒力や抵抗力を高め、不老長寿に役立つとされています。
また、霊芝にはアダプトゲン効果があります。
アダプトゲンとは、様々なストレスに対する体の適応能力や抵抗力を高める効果、
人間の体の働きの恒常性(ホメオスターシス)を保つ効果とされています。
霊芝はキノコの一種ではありますが、シイタケやマイタケなどとは違って
傘の部分が非常に硬く、調理ができず煮たり焼いたりして食べるには厳しいです。
霊芝は、別名食べられないキノコといわれており、
霊芝の成分を摂取するには、煎じたり、サプリメントでの服用が主となっています。
霊芝の種類
霊芝は約62種類ほどもありますが、代表的な霊芝の種類は以下の通りです。
(色による区分方法)
・赤芝
・黒芝
・青芝
・白芝
・黄芝
・紫芝
赤芝が現在栽培されている一般的な霊芝です。
(産地などによる区分方法)
・霊芝
・半霊芝
・鹿角霊芝
霊芝に含まれる成分
霊芝にはアミノ酸やβグルカン、トリテルペン、カルシウムやリン、
マグネシウム、カリウム、ナトリウム、鉄、銅、亜鉛、マンガンなどのミネラル類が含まれております。
特に霊芝の代表的な有効成分は、βグルカン(多糖類)、トリテルペンです。
βグルカンには、強い抗ガン作用が確認されています。
βグルカンはガンを攻撃する免疫細胞であるNK細胞を活性化させ、
それにより体内の免疫力が高まり、抗ガン作用を発揮します。
トリテルペンは苦味成分で、あらゆるキノコの中でも唯一、霊芝が持っている成分です。
トリテルペンは花粉症やアトピー性皮膚炎を始めとする様々なアレルギー疾患や、
心肺機能増強作用、肝障害改善作用、不眠症やうつ病、認知症に効果が期待されています。